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今月の法話 2019/11/01

宗務所

知足 ~足ることを知る~

毎日肌寒い日が続いております。食欲の秋と言われるように、秋は食欲が増す季節でもありますね。美味しいものをついつい食べ過ぎてしまうことは皆様も一度はあるのではないでしょうか?
美味しいものを食べることは悪いことではないですし、おいしいものを食べる為に一日を頑張れるのであれば、食べた方が良いですよね。しかし、どれだけ栄養価が高いものであっても、摂取しすぎると体調を壊すことだってあります。

お釈迦様の教えに「知足」という言葉があります。足ることを知る、と書いて「知足」であります。
人の欲望には底が無く、求めれば求めるほど欲望が満たされないときに苦悩が生じます。私たちはそうならないように、多くを求め過ぎず、今・現状に満足をして、「ありがたい」と感謝の気持ちを持つことが大事になるわけであります。現代の私たちの生活は衣食住、どれをとっても豊かになっているのではないでしょうか?豊かだからこそ、足ることを知る「知足」は現代の私たちにも必要な教えであります。
皆様には「知足」(足ることを知る精神)を取り入れて日々の生活を今以上に充実させて行って頂けたら幸いです。

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・知足の人は地上に臥すと雖(いえど)も、なお安楽なりとす。
 [足ることを知っている者は地べたで寝るような生活をしていても幸せを感じている。]

・不知足の者は、天堂に処すと雖も亦意(またこころ)に称(かな)わず。
 [足ることを知らない者は天にある宮殿の様な場所で生活していても満足できない。]

・不知足の者は、富めりと雖も而(しか)も貧し。 
 [足ることを知らない者はいくら裕福であっても心は貧しい。]        仏垂般涅槃略説教戒経